大きく3つの要因が考えられます。
まず第一に、大手企業が他の業界に積極的に進出する動きが挙げられます。
今日、大手商社がコンビニエンスストアを経営するようになっており、従来の事業モデルを単純に維持するだけでは利益を上げるのが難しくなっています。
したがって、財政的に余裕のある大企業は新しいビジネスアイデアに積極的に投資し、そのためには即戦力となる人材を外部から採用する必要があります。

第二に、大企業はリストラクチャリングを進めてきた結果、従業員の数に空洞が生じています。
このため、中高年の採用に比べて、20代や30代前半の採用が増加しており、人件費の削減を図っています。

第三に、通年で新しい人材を採用する大企業が増えています。
これは、従来の新卒採用と終身雇用のモデルから、能力のある人材を新卒と中途を問わず採用し、即戦力として活用する新たな採用戦略に移行していることを示しています。
例えば、過去に新卒200人を採用していた企業が、新卒採用を100人に減らし、残りの100人を経験豊富な転職者から採用するようになっています。

このような理由から、名の知れた企業が積極的に転職者を採用しています。
ただし、注意すべきなのは、頻繁に求人を出しているからといって容易に採用されるわけではないことです。
通年採用の方針では、優秀な人材を必要に応じて採用するため、専門知識、技術、経験が重要な評価基準となり、スキル向上と転職への積極的な取り組みが大切です。